mikizawashi’s blog

映画の演出分析のブログです!

ロードオブウォー ~光の使い方~

映画分析第一回の投稿をしていきます。

 

今回選出いたしましたのは

 

ロード・オブ・ウォー(2005年 アメリカ)

ニコラス・ケイジ演じる武器商人のお話です

※このロードはlordの方でして直訳で戦争の支配者になります

※フィクションではありますが実話を基にしており、戦争の裏側を知ることができます。

※が多くなりましたが作中多々ある演出技法の中で今回は

~光の使い方~について考察していきます。

 

武器商人としてビジネスをスタートさせた主人公ユーリ

裏社会に関わる者として危ない橋を何度も渡り、そして潜り抜けて来ました。

ビジネスも軌道に乗り、美人の奥さんもゲットし順風満帆です。

 

そんな中でのワンシーンですが、NYの隠れオフィスに行くユーリ

そこには仕入れた大量の武器と大金があります。

ユーリの横顔がアップで映し出されます。

その顔にはハッキリとした光があてられています。

武器商人として成功したユーリ、仕事もプライベートもなに不自由なく

まさしく彼の今の満たされた精神と期待しかない未来への希望を暗示しています。

 

しかしビジネスパートナーとしていた弟の正義感から取引が不成立になり、武器商人という仕事に絶えられなくなった弟はドラッグに没落します。

また何の仕事をしているのかを妻に打ち明けられないユーリは家庭も崩壊してしまいます。

満ち溢れたいた過去から一転、ユーリは何もかもを失ってしまいます。

 

そんな中でのワンシーンですが

ユーリは再び隠れオフィスに足を運びます。

そして同じアングルで再びユーリの横顔が映し出されます。

しかし、その顔は光を当てられず、暗く映っています。

彼の絶望を表現している印象的なワンシーンです。

 

光の当て方で正の感情か負の感情かを表現することは大変多くの映画で使用されていますが

この映画の光の使い方で憎いポイントは

 

まったく同じ構図だということ

 

普通は同じ構図を使うと既視感を与えてしまうので、基本的には避けます。

(ループ表現をするときは同じ構図を使うのは栄えますが)

 

ですが対比関係を強調するためにも

同じ構図を用いることで再現性を高めつつ、光を使用して2つのシーンの落差を際立たせるといった演出技法を用いています。

同じ構図の中に決定的に異なる点を1つ与える事で、栄光と没落を表現した素晴らしい演出だと思います。

 

この映画には他にも様々な対比構造が映し出されています。

たくさん紹介したいですが、明日は静岡旅行なので今日は寝るとします。

 

読んで頂きありがとうございました。

 

P.S画像を載っけたらほうが絶対わかりやすいと思いますが、著作権が怖くて出来ませんでした。詳しい方がいれば映画画像の載せ方教えてください。

百聞は一見にしかずなので、是非一度ロードオブウォーを観て、言ってたやつはこれかと気づいていただければ大変幸いです。